山陽病院さまに導入されている、ペッパーを活用したアンケートシステムに関する感想をお聞きかせいただきました。

 

=導入されるキッカケは何だったのですか?=

 

私たちは新しいもの好きで、他所がやっていない技術を導入したいという気持ちが常にあります。医療界ではロボットを活用した手術を認めるなど一部においては先進的な取り組みが始まっていますが、一般の医療現場においては、情報管理におけるITの活用にとどまっているようです。そんな折、介護現場で高齢者が楽しそうにペッパーと触れ合っている様子を見て、病院でも使ってみたいと思っていたところ、インタロボットのサービスに出会いました。

 

=導入にあたりどんなことを考えましたか?=

 

ペッパーが得意とする仕事を伺っていると、受付業務や商品案内が得意ということでした。しかし、私たちの病院では、外科・内科・整形外科・泌尿器科と4つの科があり、担当医師も沢山おられます。病気やケガでお困りの状態で来られた患者様に対し、いきなり入り口でペッパーが受付の対応をするのは失礼ではないかと思いました。ディスカッションを進めるうちに、診察が終わって、会計やお薬を待っておられる時間なら、ペッパーとの時間が楽しめるのではないか?そこでアンケートをとってもらおうという発想に至ったのです。

従来、外来のアンケートは、スタッフへの気兼ねや受診後の疲れ、また早く帰りたい患者様の思いなど勘案して、受診後にアンケート用紙をお渡しし、ご自宅で記入し後日封書を投函していただくシステムにしていましたが、回収率の低い傾向がありました。受診後、ロボットが対応すると、気軽に普通に本音を聞かせてくれるのではないかと考えました。受付でお出迎え業務は他でもやっているので、ペッパーの新しい能力に期待をすることにしました。

 

ペッパー (Pepper)を活用した広島県福山市 山陽病院の事例

 

=実際に使われている印象はどうですか?=

 

誰かが触っていると、それにつられて人が集まってこられます。普段は触れない目新しいものにはみなさん興味があるようです。ちょっと落ち着いている午後の時間帯であれば、特に効果的です。楽しんでおられたのは意外にも、すこし高齢の女性の方ですね。

ペッパーはカタチやシルエットも可愛いし、ゲームやクイズなども上手に仕込んであります。若い人がするゲームは結構複雑ですが、ペッパーのものはすごく簡単なものです。だからこそ、楽しんでいただけているような気がします。今後は、ペッパーが回収してくれたアンケートをもとに、患者様の満足度を高めるように業務改善に活かしたいと考えています。さまざまな検査の事前の説明や、生活上の注意事項、入院の説明など、ペッパーが担える業務は医療現場でもたくさんあると思います。

 

岡山県の企業 インタロボットのペッパーを活用したアンケートシステム

 

=ペッパーの魅力についてどうお考えになられますか?=

 

少子高齢化が進み、働く人口が減少してきています。価値観も多様化してきているため、理念を統一し、職場環境を整えても、職場をやめてしまう人もいます。だから今後、雇用は本当に難しくなってくると感じています。

こういった時代背景があるから、ロボットが活躍できる現場では、どんどん活用をしていくべきだと感じています。できる仕事を適切に振り当てることができれば、ロボットを活用する方の利点が多いとも感じますし、人間の仕事の生産性が向上するキッカケになるとも感じています。将来的に、さらにロボットを導入することで、患者さんがより関心をもってくれて、働くスタッフの負担も軽減できる仕掛けができたら嬉しいです。

 

【インタビュー協力】山陽病院

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