三好眼科様(広島県福山市)のエントランスで活躍している挨拶をするPepper(ペッパー)についてお話を伺いました。

 

= 現在、貴医院のエントランスでペッパーが活躍されていますが、導入に至った経緯を教えてください =

導入当時ペッパーの存在は知っていました。最近は見かけることも増えて参りましたが、当時はまだ珍しく、医療関係の機関で導入されているところは福山地区ではまだ見当たりませんでした。当院では、患者様に喜んで頂くためにどうすれば良いかを常日頃から考えており、施設・設備の増改築により、機能面で最適な状態を保つことはもちろんですが、ペッパーのような先進ロボットとの触れ合いも、患者様には楽しい体験をして頂き、喜んでいただけるのではないかと思い、1か月の試用期間を経て、導入することを決定いたしました。医療機関はどうしても怖いとか、固いといったイメージがありますので、ペッパーが医院のエントランスにいて患者様にお声をおかけすることで気持ちが和むのではないかと思いました。
またペッパーと患者様が楽しく触れ合えるような当医院向け専用挨拶アプリを開発して頂けたことが正式にペッパーを導入した経緯になります。

 

=実際の患者様方の反応はいかがですか?=

とても楽しんで頂いております。患者様の中には、自分から声をかける人も多くいらっしゃいます。お子様たちだけでなく高齢者の方たちにも評判がよく、とてもにこやかな表情でペッパーと自然に触れ合っている様子が見受けられます。当初の思いの期待していた『和み効果』が十分に得られていると実感しております。

当院では、以前より患者様方に癒しを感じていただける空間づくりにこだわっており、ウォーターパールや絵画、美術品なども置き、患者様方の気持ちを癒すことを常に心がけております。ペッパーも同じ目的で導入し、効果を発揮してくれております。

 


※ 院内に飾られている美術品の数々

※ 院内に設置されている ウォーターパール

 

=運用者側の視点で、導入した感想を教えてください。=

導入したばかりの頃は、初めて扱うロボットでわからないことも多く、使いにくさを感じることもあったり、子供たちがペッパーを触っている間に設定を変えてしまったこともありました。また、季節的にも夏の朝は直射日光が入る関係でフリーズもしていました。

不具合が発生した時には、すぐにサポート窓口に電話をします。復旧方法を聞いて対処することで元に戻ることも多いのですが、それでもうまく動かないときはサポート担当者が医院に駆けつけて対応してくれます。ほとんどの場合は短時間で解決することができました。最近では、不具合時の対応策はだいたい理解しているので、当院自身でも対応できるようになり、スムーズに運用することができております。

 

 

=他の医院では手術前の説明業務をペッパーにさせている事例もあるのですが、こういった業務に関してはどう思いますか?=

ペッパーの可能性を検討する中で、緑内障の手術説明をペッパーにやらせてみたことがあります。十分に説明能力があり効果的だったのですが、使用するたびに1階のエントランスから2階に移動させる必要があり、運用面で負担が大きくエントランスでの利用を優先することにしました。また、説明時間も短く、当初の目的である癒しの効果の方があると考え、エントランスで使う方が、現状では最も効果的な使用方法だと思っております。

 

=ペッパーに対する今後の期待はありますか?=

会話の内容がいつも同じものだと患者様も飽きてくるので、定期的に挨拶アプリの会話内容を更新して頂けるとありがたいと思っております。また、時々踊ったりすると面白みが増えるのでないかなと思っております。

今後、ペッパーがAIの能力を発揮して自分で成長できるようになれば、様々な用途で活躍できるのではないかと期待しております。また、自ら移動して場所を変えて働けるようになれば、新しい価値が更に生まれるだろうと思っております。

 

【 インタビュー協力 】
医療法人節和会 三好眼科 様

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